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My darling, Don't go to the party anymore !

Please read books by my side.

『きみはいい子』雑感

今回は映画『きみはいい子』小説『きみはいい子』『わたしをみつけて』(ともに中脇初枝著)『漢方小説』(中島たい子著)の内容に触れています。

 

流行っていると「読むものか!」ってそんな気持ちになる、そういう経験ありませんか?
私はあります!
正直言うとベストセラーと言うだけでもう読む気がなくなるというかなぜだか分からない「ケッ」と言う気持ちに……やっかみでしょうか。なんにやっかんでいるのでしょうか。
でもきっとベストセラーになる前に読んでいると「私、売れる前から知っていたものね!」と言って回りたくなるあの根性。何なのですかね、とりあえず私が小物だということはわかりますね(笑)

ということでとても話題になっていた「きみはいい子」は勿論スルーしていました。
話題になっている以上に児童虐待がテーマで現代の日本が舞台の物語であるということも疎遠にした理由の一つです。
怒られてしまうかもしれないけれど物語が遠い遠い外国の話だと安心して読める、という感覚があります。
こないだ読んだ永田カビさんの『一人交換日記』にそんな幸せの定義がしてあった気がする!あれは良い本ですね。がんがん話題がずれてきていますが。

 

 

一人交換日記 (ビッグコミックススペシャル)

一人交換日記 (ビッグコミックススペシャル)

 

 
※とはいえケッチャムの『隣の家の少女』レベルの毒を含んだ小説は外国だの何だのそういうのを置いといて「人間とは……」という気持ちになってしまいますね。毒を飲ませたほうがいいのかいけないのかわからない、自分。

 

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

 

 

唐突ですが「GU」っていうブランドがあるじゃないですが。
先日お店に行ってびっくりしました。その安さに。どういうことなんでしょう。
どうしてこんなに安いんでしょう、何か怖い。
もしかしたら私の知らないところにGU王国なるものがあってそこで奴隷が働かされているのではないかという想像までさせてしまう安さ。
※その後、中間マージンがないからではないかという友人の話を聞いて少し安心する小物。
高良健吾さんがここのモデルやってるんですよね。
ちょっとね、怖い、高良健吾さん。もうね、わたしのなかであれですよ。
「奴隷を携えたGU王国の残虐な王様」ポジションですよ。
そんな彼が主演している映画『きみはいい子』観ました。
正確には尾野真千子さんとのダブル主演ですね。


ということでさまざまな理由からのマイナスイメージで映画『きみはいい子』は遠巻きにしていました。
お正月、くっちゃねしつつ、HDDにこの映画も録画していたことを思い出し、「どうしよっかな~かじりだけ観てみよっかな~もう遅いし始まりの部分だけ観て寝よう……」と観始め、あれよれよと最後まで観てしまいました。

 

きみはいい子 DVD

きみはいい子 DVD

 

 

 


最後まで観た上に泣いてしまいました。……悔しい。
私のあふれ出る小物感。さっと翻される印象。そんなものですよ!!と言い訳しつつ本当に素敵な映画でした。呉美保監督さんのほかの作品も観てみたくなりました。

学級崩壊の危機に困った先生(これを高良健吾さんが演じています)が子ども達に家族に抱きしめられてきてください」という宿題を出す場面。※でもこれ神田さん(虐待が疑われる児童)の存在を知っている先生が出す宿題としてはとても残酷なのではないかとも思いましたが……
高良健吾さん、本当の先生のように演技がお上手ですね、あっ俳優さんですものね。当たり前か。
そして抱きしめてもらった感想を子ども達に聞いてまわる場面、先生だけでなく子ども達、どうしてあんなに自然なのかびっくりして、一体どういうこと?!何なのこれ!映画史上類を見ない自然さ!!!と思いましたが(本当に凄いんですって!観たこと無い人見てみて!)あれはなにやらアドリブで撮影されたとのことをインタビュー記事か何かで読みました。さすがですね。これは監督さんの手腕と言うべきでしょうか。

池脇千鶴さんは主役ではないですが本当に素敵でした。声だけね、聞いていたらい池脇千鶴さんだと思わないんですよ!なんかね「肝っ玉おかあちゃんだよー!」って演技をしてそういう喋り方をされているので。女優さんだなあ~~。そして本当にあったかい。
彼女が尾野真千子さん演じる主人公をぱっと抱きしめてくれる場面。やはり泣いてしまいました。あそこが一番泣いたかなあ。子どもの頃に容姿を褒められていない人間にとって「べっぴんさん」なんて言葉だけでも泣いてしまいますね。見果てぬ夢を見せられた気分(笑)

そして!!原作も買ってしまいました。
いえ、もうね流行ったから絶対ブックオフあるやろと思ったら意外となくて、すんごいバターになるかと思うくらいな勢いで本屋さん回る年始になりました(笑)

 

([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)

([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)

 

 



最終的に「わたしをみつけて」とともに購入。

 

([な]9-2)わたしをみつけて (ポプラ文庫)
 

 


とても読みやすく、なんというか決して内容は子ども向きではないのですが、ひらがなを多用しているのですね。それが、とても良いです。
※「きみはいい子」を検索している時に「君は良い子」と変換してしまい、「何か違うな……」と頭をひねる。日本語ってすごい(笑
映画は原作のとても良い部分を抽出した感じですね。
はなちゃんママが抱きしめる場面の咄嗟の台詞も違いますが、より柔らかい印象になるように映画で改変したのでしょうね。
煙草の火傷痕を表現には小説の方がぐっときました。小説には小説の良さがこれでもかっと盛り込まれているので、これはとても良い原作小説があって、映画も成功した例ではないでしょうか?

そのままだだだーっと雪崩のように『わたしをみつけて』も読んでしまいましたがこれもとても良かったです。同じような雰囲気の連作短編を期待して、長編だったので、長編か~~、と読む前に一瞬躊躇しましたがなんのその。第27回山本周五郎賞候補作なのですね。とってないのですね!!

誰かの一言でちょっと心が救われる、というのは中脇初枝さんの作品の中の共通のテーマなのでしょうね。
でも皆最後はきちんと自分の足で立ち上がります。誰かが自分の代わりに立ち上がってくれるわけじゃない。その一言は自分よりずっと強い、弱い立場の人の一言だったりもして、ぽろっとでてくる時もがーんっと出てくる時もある。
「わたしをみつけて」はドラマ化もしている!とネットで検索していて知って「キャッキャッ」と検索してしまいました。藤堂師長が鈴木保奈美さんでちょっとふふっと笑ってしまいました。私の中でもっとちょこまかっとしたおばあちゃんの印象だったので。でも綺麗な師長もいいですよね、と思っていたのですが……

これ、主人公と恋仲になる男性も用意されているのですね?
※原作にはいらっしゃいません。
うーん
ひゅっとさめる心。
そうか、恋愛も盛り込んだのか……
長期の連続ドラマだから原作以上の要素を盛り込まないと仕方ないのかなあ……


そう、関係ないようで関係のある話なのですが、少し前に中島たい子さんの『漢方小説』を読んだのですが、心が弱ってるときに男友達に迫られた主人公が「何か違うな」って拒否する場面がとても好きだったのです。

 

漢方小説 (集英社文庫 な 45-1)

漢方小説 (集英社文庫 な 45-1)

 

 


「何か違うな」って観ていもいないドラマに思ってしまった。


救われるのは誰かの一言がきっかけであることって小説の中だけじゃなく現実でもたくさんあって。男性にせまられて女性としての自分の女性性が満たされて救われては、それは救われたといえるのであろうか……


とか。
でもそんなこと言ってドラマ観てみたら「凄い良かった!!」とか言ってそうだなとも思う小物な私。